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日々の食事に原因はある!

VOL.55
2020.10

こんにちは。院長の新です。

 

今年は、非常事態宣言で数か月に渡り行動を制限された影響か、例年以上に時間の流れを早く感じます。
早いもので今年も残り数か月となりました。

 

コロナウイルスに関しては、日本ではやや落ち着いたような数字の推移で、GOTOキャンペーンも10月より全国区となりました。風邪の患者さまが例年に比べると減少傾向にあり、また、インフルエンザも去年の1/1000との報告もありました。これも、手洗いうがい、マスク着用や3密回避のおかげでしょうか。

 

ただ、その一方で、抑うつ状態、不安症やパニック障害と精神疾患は増えているのではないかと最近特に感じています。 コロナウイルスが日本に広がりだし、この約9か月間、患者さまを診察してきた中で感じた事です。

 

昨今、世の中は、コロナウイルスワクチンや治療薬(アビガン)への期待も高まっているようですが、ワクチンが開発されても、どの方にもどんなワクチンでも100%有効とは言えず、また1度は効果があっても2度3度目は同じような効果が期待できるとも限らず、半永久的に有効性があると言い切れないのが、これまでのワクチンとウイルス、そして、人の歴史を振り返ってみても言えますので、ワクチンにだけ頼るのはどんなものなのだろうかと個人的には考えています。大事なのは、衛生管理と自分の免疫力を高めることなのではないでしょうか。これは、太古の昔よりウイルスに対して人が行ってきた対応策でもあります。

 

自己免疫を良い状態に保つには、働きすぎない、頑張りすぎない、十分な睡眠をとる、日光浴する、散歩をする、腸内環境を整える、甘い物の摂取をほどほどにするなど。常に自分の身体と向き合い、いたわるのが重要です。

 

コロナで始まりコロナで終わりそうな2020年。

この1年を振り返ってみようと思いましたが、私事で在りますが今年50歳ときりもよいので、この50年間をなんとなく振り返ってみることにします。

 

医療は日進月歩。常に進化進歩していると言われ続けていますが、それにも関わらず 糖尿病、花粉症、うつ病、がん、認知症、発達障害などの病気は 増え続けています。

進化進歩しているはずが ・・・・・ なんだか矛盾を感じます。その矛盾の原因は、高齢化社会だからではないかと思う方もいるでしょう。花粉症、うつ病、発達障害などは、高齢化では説明がつきません。また、日本の人口も今や低下傾向にありますので、さらに説明がつきません。では、原因はどこにあるのか。

 

皆様は、何を日々食べていますか。皆様の体は、細胞は、何を栄養としてできているのでしょうか。 口から入れた食べ物から、様々な過程を経て、私たち人間は 体を動かす原動力や生きるため胃必要な状態をキープするための栄養を取り入れています。その一口が、3か月後のあなたの身体を作るとしたらどうでしょうか。

 

今のあなたの身体は “日々の食事に原因がある!”

 

アメリカでは、1975年にマクガバンレポートという食と健康に関するレポートが発表されています。このレポートは、アメリカ上院議員が「食習慣を変えない限り、肥満人口は増え、多くの国民がガンになる」と訴えたものになります。いわゆる、“食原病”を訴えたもので、理想の食事は、野菜・海藻・魚を中心とした日本の江戸時代中期、元禄時代の食事であると推奨されています。

 

アメリカでは、このように日本食を健康食として推奨しているのに対して、日本では、戦後から猛スピードで欧米食に切り替わっていきました。そうなんです。気付かれましたでしょうか。実は、日本に少なかった、糖尿病、花粉症、うつ病、がん、認知症、発達障害などの病気が増えた理由は、“食の欧米化”によるところの影響が、少なからずともあるのではないかと考えられるのです。

 

戦後からの食文化の変化を振り返ってみると

1946年 パンと牛乳が学校給食に導入される
1960年代 家庭用冷蔵庫の普及に伴いアイスクリーム、ビールの消費が拡大
1962年 自動販売機が設置される
1970年代 ファミリーレストラン、ファースドフードチェーンが拡まり、「外食産業の夜明け」と称される
1971年 カップヌードルが登場
1974年 コンビニエンスストアが全国に拡まる

 

便利な世の中になったのは良いけれど「便利、豊かな食」と引き換えに新しい病が生まれ、流行し、患者数が年々増えているとしたら。

 

戦前の日本人は、季節のもの、地のものを 各地域により工夫して食べていました。戦後から進んだ欧米化ですが、コロナウイルスが蔓延し、落ち着いてきたとはいえ予測は、依然として不可能な状況です。流通も今までと同じような安定共有が叶わなくなる可能性も否めません。マスクやトイレットペーパーの高騰がそれを物語っています。今こそ、輸入に頼らず、本来の地産地消できる、日本食文化を取り戻す 私たちの健康と食生活を見直すチャンスなのかもしれません。

これから本格的な冬が来ます。ウイルスの特性として 乾燥や気温の低い時ほど猛威を振るう傾向にあります。実際気温が下がった、アメリカ、EU諸国、イギリスなどは 罹患数が過去最最高値をマークし続け、ロックダウンや外出禁止艇が施工されいます。ビジネス限定とはいえ、世界に人の往来の門を開いた日本。こうした罹患率の高いウイルスが入っていきます。それでなくとも季節の変わり目です。日頃からのケアとしてまずは食事を見直してみるのも良いのではないでしょうか。

 

体調を崩されたら、無理をせずに休息と来院を。

どうかご自愛ください。

 

新くりにっく

院長 新  浩一

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