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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

「プロ」という言葉

VOL.47
2019.06

こんにちは。院長の新です。

いよいよ「令和」の時代が始まりました。


テレビでは、連日お正月さながらの「新しい時代」の幕開けを祝う番組の特集がにぎやかに放映されていました。みさなまも気持ちを新たに新しい時代をお迎えのことと思います。

 

当院も、心機一転。 新たな時代を迎え、スタッフたちがどのような目標を掲げるのかを知る良いタイミングだと考え、個々の主張の場(=プレゼン)を設けました。プロ(=プロフェッショナル)と言う言葉。あちらこちらで耳や目にしますが、皆様はこの「プロ」と言う言葉にどのような印象をお持ちになるでしょうか。辞書によると、その部門、分野において知識や技術を有した専門家や職業の事となります。私たち医療従事者たちも、大学や大学院、専門学校で必要な知識を学び身に着けた「医療のプロ」と言えるででょう。ただ、プロと呼ばれる立場でも悩むことは多々あります。 長時間の会議や勉強会、委員会を開催しても、徹夜しても、良いアイデアが浮かばない事もあるのです。

 

そんな時、生まれたてほやほやのひよこのような新人がぽつりと何気なく言い放つ言葉にヒントがあったり、お客様からいただくご意見箱の内容に「あっ、これだ!」と思うようなアイデアがあったりします。プロではない、思い込みのない、因果関係のない人間の意見にも真摯に耳を傾ける事への必要性を感じ、私は日ごろその事を大切にしたいと考えています。「木を見て森を見ず」 プロはプロであるがゆえの専門的な知識や経験に集中するあまり、周囲や本質が見えにくくなっていることもあると考えます。

 

逆に、素人は自分が専門性に長けてない事を謙虚に捉え、意外ではありますが、ずばり物の本質を捉えやすいような気がするのです。自由な分、発想が柔和になり実創造性に溢れるのかもしれません。 そんな思いもあり、令和を迎えて、医療従事者であるプロの集合である当院でも、この思い込みがないかを再確認するためにプレゼンの機会を設けた次第です。

 

今の医療は「より詳しく」という意識により「医療の細分化」が目立ちます。これまでも、内科、外科、・・・などの科目に分かれていましたが、 今では、さらに細分化され、大きな大学病院などであれば、消化器内科、循環器内科、糖尿病代謝科、呼吸器内科、消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科などなど。さらに進んでいるところでは肝臓内科、アレルギー科、肝胆膵外科、ものわすれ外来、女性診療科、頭痛外来などなどと細分化されています。

 

これは、患者様の立場からすると、自分の今の症状がどの臓器が原因なのかが分かるはずもないので、細分化された科目のどの科を受診したらよいのか悩まれるのではないかと思います。より詳しくも困ったものですね。

 

患者様に寄り添う医療。プロとして知識や経験を積みながらも、それにおごらず、足元を見て、必要とあればプロ以外の方々のアドバイスや患者様のご意見にも耳を傾ける。凝り固まった常識にとらわれることなく、柔軟に臨機応変に、日々向上心を持ち、一人でも多くの方が健康な心と体で大往生を迎えれますように、これからも新くりにっくスタッフ一同、全身全霊を傾け、皆様の健康管理のサポートに取り組んでいきたいと思います。

 

令和も引き続きどうかよろしくお願いいたします。

 

新くりにっく

院長 新  浩一

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