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熱中症と夏バテ

VOL.32
2017.08

こんにちは。
院長の新です。

 

今年は、猛暑と言われていましたが、皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか。先日のこと、石川県小松市でも「36.8度が出た!」と聞き、一瞬「体温のことかな」と耳を疑いました。今年は、気温の寒暖差もあり、蒸し暑さもあり、厳しい夏越しとなりましたが、 皆さんは、熱中症や夏バテなどされていませんでしょうか。

 

突然ですが、2017年7月25日、8月6日と言えば、何の日だったでしょうか?そうです。土用の丑の日。世の中では、うなぎを食する、うなぎの日として有名ですね。土用の丑の日、皆さんは、うなぎを食べられましたでしょうか?このうなぎですが、理にかなっていてこの時期特有の夏バテ予防には最適なのです。コラムを書いている、今は、7月下旬になりますが、当院外来においても、夏バテと思われる方が、今年は本当に多いです。

 

熱中症の報道が、テレビ・新聞で報じられると、予防するのに一生懸命になり、エアコンに頼ってしまい、それが返って、疲れや食欲不振、やる気が出ないなどの夏バテの原因になっているようです。これは、エアコンの使用で外気温と室内温との温度差に体が対応しにくくなり、また汗うまく出なくなり、 熱帯夜での不眠なども重なると、自律神経症状が悪化するということが原因なのです。

 

暑い日、働いた後の「きんきんに冷えたビールは、何物にも代え難い!」 夏祭りやイベント会場で「アイスクリームやかき氷を食べるのは楽しみの一つ♪」 食欲ない時でも「冷や麦・そうめんなら入る~」 外で遊んだ後の「麦茶やジュースのがぶ飲みは、しみわたる」 と、言いたいところなのですが・・・ついつい、暑い日にやってしまう、その行為が、実は、夏バテの要因かもしれません。冷たい物は、胃腸を冷やし、消化吸収、さらに免疫機能までも落とします。甘い物や炭水化物は、ビタミンB1を消費してしまい、エネルギー不足に陥ります。 水分の過剰摂取は、胃液や消化酵素を薄めてしまい、消化吸収を低下させます。こうした理由により、さらに食欲低下、そして、栄養失調(蛋白質・ビタミン・ミネラル不足)を引き起こしてしまい、 その結果、夏バテへと繋がっていくのです。

 

夏の病気である、熱中症と夏バテですが、この2つ何が違うの?と思った事はないでしょうか。熱中症は、急性症状(数時間)で脱水症に伴う症状を言い 夏バテは、慢性症状(数日)で自律神経障害を伴う症状を言います。エアコンが嫌いな方は、熱中症になりやすく、エアコンなしではいられない方は夏バテになりやすいような気がします。おすすめの夏バテ対策をお伝えします。

 

①  エアコン温度設定は、高めに
②  熱い物を食べて、汗を出す
③  甘酒やうなぎなどのビタミンやアミノ酸を豊富に含んでいる食べ物を摂取しましょう
④  毎年、夏は苦手でと自覚症状がある方は、夏バテ予防の漢方薬を取り入れて体質改善に努めましょう

 

今年は、残暑も厳しくなるようです。まだまだ、暫く暑さは続きそうです。自分なりの夏バテ対策を講じて、夏を健康的に楽しく乗り切ってください。


 

院長 新  浩一

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