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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

統合医療についてのお話し

VOL.31
2017.07

こんにちは。
院長の新です。

 

7月になりました。熱風、台風上陸と今年の夏も熱くなりそうです。
体調管理をしっかりとし、元気に夏越しいたしましょう。

 

先日、驚きの新聞記事を読みました。50歳まで一度も結婚したことがない人が、男性で4人に1人もいるそうなのです。また、とある友人の話です。40歳代の同窓会でのお話なのですが、 結婚している方が3割。未婚の方が3割。そして、離婚されている方3割だったそうです。どうしてこんなにまで晩婚化、もしくはシングルが、増えてきてしまったのでしょうか。

 

・・・・・。

 

僕なりに考えてみたところ。インターネットなどをはじめ、お手軽で便利なツールが現れ、満たされやすい時代になったことにより、わざわざ違う環境で育った人間と結婚し、我慢や束縛、煩わしい人間関係と向き合うことが嫌なのではないでしょうか。もしくは、人間関係の構築において浅く広くが楽、傍観しているほうが楽と、ついつい距離をとる癖がついてしまい、出会いのきっかけを作ることに恐怖があるのでしょうか。推測の域ではありますが、シングルで悩むというよりもどちらかというと選んでシングルの方も多いような気がします。

 

時代の移り変わりにより、価値観も様々に多様化していく時代へとシフトしています。なんでもすばやく解決、利便性重視の世の中になり、SNS(インターネット)などで直ぐに情報を手に入り、物が買える時代です。色々な事に“待つ”ことが出来なくなっている時代でもあります。実は、医学界でも同じことが・・・・。 この待つことができないことにより西洋医学が誕生してきたようにも感じます。

 

Aさん:「明日も仕事あるのに発熱、困ったな」 そんな時は、迷わず解熱剤。
Bさん:「咳がひどくて眠れないよ」、 そんな時は、すかさず鎮咳剤。
Cさん:「鼻水が止まらず集中できない」、 そんな時は、常備している抗アレルギー剤。

 

困った時は、薬を服用し、即仕事復帰といった具合です。西洋医学は、忙しい現代人には、ぴったりなお助けマンだと言えます。ですが、そんなお助けマンな西洋医学の薬ができる前の人間はどうだったのでしょうか。熱が出れば、寝て治す。咳が出たら蜜漬けキンカンや焼いたねぎなど植物の力を借りてじっくり自己免疫力を養う。おばあちゃんの知恵袋として現代にも少し名残があります。熱も咳も鼻水も、私たちの体が菌と戦っているサインです。熱には解熱、痛みには鎮痛剤、咳には咳止め、鼻水には抗アレルギー薬。即効的で、その場限りの治療ばかり繰り返していると、いつの間にか病状は重くなったり、他にも色々症状が出たり、色々な病気になったりした事はありませんか?現代は、忙しい方が多く、また、対症療法が中心ですので、仕方ないのかもしれません。

 

ですが、そんな中最近では体質改善や根治治療が見直されてきているのをご存知でしょうか。その一旦を担うのが“漢方薬”です。 ゆっくりですが、じわじわと体を癒してくれます。他には、医療用サプリメント、ホメオパシーなどがあります。「直ぐ治らないと仕事に支障が・・・・」という声も聞こえてきそうですね。簡単です。同時並行すればよいのです。現在の症状もとり、かつ体質改善・根治療法も行う。これが、西洋医療と漢方薬の組み合わせであり、“統合医療”と言われるものです。

 

私個人の意見ですが、これからの時代は、この“統合医療”が主体になっていくように思ってます。当院では、患者様のニーズに合わせながら、西洋医療と漢方薬を組み合わせる“統合医療”をすることも可能です。何でも、「お手軽」、「早く」、「楽」、を求めがちの時代だからこそ、自分を信じて自己治癒力が高まるのを待ちながら自然治癒力に働きかける治療が大切なように感じます。時代の多様性に伴い、治療方法も様々なアプローチで考えていきたいと思います。


 

院長 新  浩一

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