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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

肥満の多くは炭水化物・糖質のとりすぎが原因

VOL.21
2016.06

こんにちは。院長の新です。

 

6月からここ白山市では、健診が始まりました。
さらに、自治体の新しい健診事業として糖尿病予備軍に対して「75gOGTT検査」という体内の血糖値とインスリン値を測定する検査が自己負担なしで受けられるようなりました。増え続ける糖尿病撲滅、医療費削減などを意識しての取り組みです。

 

私は、肝臓内科ですが、慢性肝炎であるC型肝炎・B型肝炎が新薬で駆逐されていく中、なぜ慢性肝炎患者総数が減らないのだろう、と疑問を持っていました。現代は、飽食からの肥満、脂肪肝、さらに脂肪性肝炎と、この慢性肝炎が台頭してきています。近隣の小学校の校医もしておりますが、大人のみに留まらず小学生の肥満も増えてきているのではないかと感じます。つまり、生活習慣病の低年齢化です。御存知の通り肥満は、現代病です。

 

“肥満の多くは炭水化物・糖質のとりすぎが原因”

 

簡単手頃でスピーディな牛丼屋、ハンバーガーショップ、うどん屋、蕎麦屋、ラーメン店、パスタ、中華料理。外食産業は、右を向いても左を向いても、ほぼ炭水化物中心のお店ばかり。さらには、生活を便利にしてくれているコンビニエンスストアの陳列棚には、パン、おにぎり、お菓子、カップラーメン、清涼飲料水が店内のほぼ全域を占拠し、購買意欲を誘ってきます。まあ、少しくらいいいか・・・。と気を緩めて過ごしていたら、アッという間に成人病、肥満街道まっしぐら!です。それゆえ、糖尿病もメタボリック症候群も増え、“3型糖尿病”と称されるアルツハイマー型認知症さえも増えてきているのだと思います。

 

また、昔に比べて、訳もなくイライラする人、集中力が保てない人、パニック障害、過換気症候群、うつ病、慢性疲労などの症状が増えているような気がします。実は、これらの一部には、低血糖症が原因の方がいるのをご存知でしょうか。糖尿病の前触れとも言われる機能性低血糖といわれるものです。この正体を詳しく知るためには糖負荷検査を5時間ほど受ける必要があります。どんな病気もなってしまうと、お財布も時間も気持ちも身体も負担が重くのし掛かり本当に大変です。

とは言え、糖は悪モノではなく、いち早くエネルギー源になる、なくてはならない栄養素でもあります。ただ、現代社会においては糖の摂り過ぎが問題ではないかと思うのです。糖質過剰摂取以外にも、蛋白質・ビタミン・ミネラル不足と必須栄養素のアンバランスさによる新型栄養失調に陥っている方が多いのも現代人の特徴かと思います。糖の身体に影響する弊害・病態を暴き、「真のバランスのとれた食事」について、当院では栄養指導やセミナーを介してお伝えしていこうと考えております。日々の食生活を見直し改善することは、長年気にせず過ごされてきた方には面倒な事かもしれません。ですが、日々口にしている食事が私達の身体のモトとなっています。体質改善には、食生活を見つめ直し、いま自分の身体がどういう状態なのかを知ることが重要だと思っています。

 

毎月のセミナーでは、こうした健康維持にまつわる内容を無料でお届けしておりますのでご興味ある方は、お問い合わせください。スタッフ一同お待ちしております。


 

院長 新  浩一

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