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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

「ストレス」について

VOL.16
2015.12

こんにちは 院長の新です。

2015年も残すところ1か月となりました。
師も走る程、忙しい師走です。
1年の締めくくりに突入し、クリスマスに忘年会など会食も増えますが 食べ過ぎ飲み過ぎにくれぐれもご注意ください。

 

今月は、「ストレス」についてお話したいと思います。「ストレス」は、今や悪者の代名詞のようになっている言葉です。ストレスが溜まり、身も心もボロボロと嘆いている方もいらっしゃるのでは。ですが、このタイトルの「あいまいもこ」な言葉と同じように曖昧な言葉だとは思いませんか。その曖昧な定義の「ストレス」の正体とは、一体どういうものを言うのか。本当に悪者なのでしょうか。少し考えてみたくなりました。

 

ご来院いただく患者様の中には、様々な症状の原因は、「ストレスなんです!」という方がいらっしゃいます。ストレスが原因で健康を害してしまっているという自己分析です。そんな患者様方の自覚症状は、様々で めまい・不眠・倦怠感・イライラ・不安・食欲不振・肩こり・胃痛・腹痛など。慢性化すると、胃潰瘍、うつ、がん等々につながる恐れがあると言われている症状です。ストレスの原因をストレッサーと言います。同じストレッサーなのに、人によっては体に悪影響を及ぼすが、人によっては『どこ吹く風?』と言ったように何の影響もない方もおられます。診療する上でこの状態を内科医としてどう解釈すればいいのだろうか。『ストレスが目に見えたらいいのにな・・・』と思うことも度々あります。

 

そんな中、その願いをかなえるような、細胞への酸化ストレスを測れる検査機器を見つけました。 勿論、そんな便利なモノを見過ごすわけがありません。当院でも早速先月導入しています。目に見えない曖昧な感覚でしか表現できなかった体のストレスを目で見て分かる数値で評価できる。そんな一見不可能とされてきた事が可能になったわけです。医学の進歩はすごい!素晴らしい!(そこに身を置いておきながらいつも思うことですが・・・)この検査機器を使用し、今の身体が受けているストレスを計測することにより 『ストレスから生じるとされる病気』を未病の段階で把握することができます。将来、起こり得るはずであった病気を事前に対処し防げるようになったのです。有り難い検査だと思いませんか。

 

皆様方の体がストレスと感じているものは、先にお話しした心的ストレスだけではないと言う事がこの検査で分かりました。喫煙、疲労、睡眠不足、不摂生な食生活、偏っている食生活、体や心の歪み、住環境なども影響しています。多くの方々は、心的ストレスだけがストレスだと勘違いしていますが、生活習慣や環境など皆様方を取り巻くすべての事がストレスの要因となるのです。現在、出ている症状がストレスによるものならば、そのストレッサーを冷静に見つめ直す。そして、取り除けるものから取り除いていく。それが禁煙指導なのかもしれませんし栄養指導なのかもしれません。

 

お顔をがそれぞれ異なるように、ストレスの原因も様々です。自分のストレスの原因を見つけて、ひとつひとつ変えていけばいいのです。直ぐには大きく変わらないかもしれませんが、現在の生活の改善すべき事は必ず見えてくるはずです。人間関係から来るストレスや今起きている事象を解消するのは、容易なことではありません。こちらは、“歪み”からくるものなのではないでしょうか。

こちらも冷静に原因を探し改善することが可能です。

こちらは、長くなりましたので年明けの1月のコラムでお話ししたいと思います。


 

院長 新  浩一

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